固定資産税が免除される条件は?滞納のリスクと払えない時の対処法も紹介

お金の悩み
  • 固定資産税を滞納すると何か罰則はある?
  • 固定資産税が免除される条件が知りたい!
  • 高すぎて払えない時はどう対処するべき?

今回は上記のようなお悩みを解決します。

住宅を所有していたり、両親から相続した不動産がある場合は毎年「固定資産税」を払う義務があります。固定資産税は年間数十万円と非常に高額で、不景気の影響などで収入が減少した方の中には「高すぎて払えない」と感じている方もいるはずです。

とはいえ、支払いが難しいからといって滞納してはいけません。滞納すると延滞税が発生したり、最悪の場合は不動産が競売にかけられるので早めの対処が重要です。

今回は「固定資産税の免除条件」や「高すぎて払えない時の対処法」を解説します。

もっと早く行動していれば良かった!とならないよう、ぜひ参考にしてください。

固定資産税とは?

固定資産税とは、住宅や土地などの不動産を所有している方が自治体に納める地方税のこと。その年の1月1日時点で不動産を所有している方に支払い義務が生じます。

納めた固定資産税は「教育」「福祉」「消防」などの行政サービスに使われます。

固定資産税の対象となる不動産は下記の通りです。

  • 土地:田畑・宅地・牧場・鉱泉地・山林・原野・池沼
  • 家屋:住宅・店舗・工場・物置・倉庫・未登記の家屋
  • 償却資産:事業で使用する構築物・機械・備品・器具

上記の不動産を持っていると、毎年4~6月頃に自治体から「納税通知書」が送られてきます。固定資産税は6月・9月・12月・2月の年4回に分けて納めるのが一般的です。

固定資産税の計算方法

固定資産税は一律ではなく、不動産の価値が高ければその分納付額も高くなります。新築で家を購入した場合は住宅ローンに加え、高額な固定資産税が課される訳です。

固定資産税の計算方法は下記を参考にしてください。

「固定資産税」=「固定資産の評価額」×「標準税率1.4% 」

評価額とは、固定資産課税台帳に記載された税額を計算する際に使われる価格のことです。不動産の時価(市場価格)の60%~70%が「固定資産の評価額」になります。

ちなみに、築6年4,000万円のマンションの場合で固定資産税は「25万円程」です。

固定資産税を滞納した際に起こるリスク

固定資産税が高すぎるからといって、滞納するのは絶対にやめましょう。滞納すると下記のようなリスクが生じ、今後の人生に悪影響を及ぼすことになります。

競売とは何ですか?

競売とは、差し押さえられた財産(不動産)が裁判所の手続きによって売りに出されること。市場価格よりも6~7割程の価格で売られ、大損を食らうことになります。

督促状が届いたら、すぐに対処することが重要なのです。

固定資産税が免除される条件

毎年課される固定資産税ですが、下記の条件を満たすと「免除」が適用されます。

  • 固定資産が公共施設だと認められる場合
  • 固定資産が災害で修復不能となった場合
  • 固定資産の課税標準額が著しく低い場合

地震や火災で不動産の修復が明らかに難しい場合は「固定資産税」が課されることはありません。その場合は災害日以降で、期限がまだの固定資産税が免除されます。

また、固定資産の課税標準額が下記の基準額を下回った場合も免除が適用されます。

  • 土地:30万円未満
  • 家屋:20万円未満
  • 償却資産:150万円未満

しかし、固定資産税が免除されるのはレアケースです。普通に住宅を持っていたり、両親から実家を譲り受けた場合であれば、納付義務がなくなることはありません。

次の章に「固定資産税が払えない時の対処法」を解説しています。

固定資産税が高すぎて払えない時の対処法

固定資産税が高すぎて払えない時の対処法は下記の3つです。

  1. 分割払い
  2. 徴収猶予
  3. 不動産の売却

督促状が届いたら無視は厳禁です。1つずつ順番に見ていきましょう。

1. 分割払い

期限までに固定資産税を払うのが難しい場合は「分割払い」がおすすめです。役所に事情を説明すると「12回払い」「24回払い」に対応してもらえることがあります。

ただし、分割払いにすると毎月支払いが必要になります。分割払いを依頼した後に固定資産税を滞納すると「差し押さえ」のリスクが高くなることにも注意しましょう。

2. 徴収猶予

徴収猶予とは、固定資産税の支払いを一時的に先送りにできる手続きのことです。

徴収猶予が認められるのは下記の場合に限ります。

  • 固定資産が災害により損害を受けた場合
  • 廃業や休業で著しく収入が減った場合
  • 納税者・生計を共にする家族が病気になった場合
  • 盗難に遭い財産を失った場合

単にお金がないという理由だけでは猶予は認められません。また仮に猶予が受けられても、結局は1年後に同じ額を納付する必要があり、後で苦しむ羽目になります。

あくまでも「徴収猶予=その場しのぎの手段」であることは忘れてはいけません。

3. 不動産の売却

固定資産税が払えない時の対処法としては「不動産の売却」が一番おすすめです。

不動産を売却すれば、高額な固定資産税を払う義務はなくなります。現在滞納している状態だったとしても、売却資金で残りの固定資産税を納付することも可能です。

売却はもったいないような気がしますが。。。

所有している不動産を売却することに、後ろめたさを感じる場合もあるでしょう。

しかし、固定資産税が払えず差し押さえともなれば、低価格で不動産が売りに出されることになります。自分の意志で売却を決意した方が後悔することはないはずです。

この先ずっと固定資産税を払い続けなければならないと考えると、売却は決して悪い選択肢ではありません。むしろ賢明な判断とも言えます。

もう固定資産税のことで悩みたくないなら、まずは「不動産の価値」を調べることから始めてみましょう。

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