傷病手当金の支給期間や申請方法とは?事前に知っておきたい落とし穴

お金の悩み
  • 休職中にもらえる傷病手当金ってどんな制度?
  • 対象者や支給額・申請方法について教えてほしい!
  • 更年期やうつ症状による精神的不調でも休職できるの?

今回は上記のようなお悩みを解決します。

病気や精神的な不調で休職すると、給与の代わりに「傷病手当金」がもらえます。

休職中の貴重な収入源となる制度ですが、「条件が複雑で分かりづらい」「給与の何%がもらえる?」「手続きの仕方は?」など、疑問を抱いている方も多いはず。

今回は傷病手当金の基礎知識と、事前に知っておくべき落とし穴について解説します。

また、借金で生活が苦しい方向けに「返済額を減らしたり、支払いを免除してもらう方法」や「便利で役立つツール」についてもご紹介しておりますので、最後までご覧ください。

注意ポイント

休職は甘えではなく、疲れた心を回復させる貴重な期間です。無理に仕事を続けると、重症化し社会復帰できなくなるので、早めの取得が大切になります。

傷病手当金とは

傷病手当金とは、ケガや病気が原因で長期間会社を休んだ際に健康保険から支給される手当で、休職をする人・その家族の生活を保障することが最大の目的です。

休職中は会社から給与がもらえないため、傷病手当金が貴重な収入源となります。

受給に必要な条件については下記をご覧ください。

  • 会社が加入している健康保険の被保険者であること
  • 業務外で発生したケガや病気を療養するための休職であること
  • 連続する3日間を含み、4日以上仕事を休んでいること
  • 休職している間は会社から給与が支払われないこと

ケガや病気の種類・程度は問われません。手術を必要とするケガを負った場合、セクハラやパワハラで「精神疾患」にかかった場合など休職理由は人それぞれです。

また「更年期」「うつ症状」による精神的不調から、休職を取る方も多く見られます。

支給期間と支給日は下記の通りです。(健康保険により異なる場合があります)

支給期間支給開始日から最長1年6ヶ月(土日祝も含まれます)
支給日毎月10日・20日・末日のいずれか

支給額に関しては下記の計算式で出されます。

1日あたりの傷病手当金=(直近12ヶ月の標準報酬月額)÷30日×2/3

計算方法は少し複雑ですが、ざっくり言えば「給与の2/3の額」がもらえます。月給が21万円の人なら月14万円、30万円の人なら月20万円が支給されるという訳です。

条件に該当していれば「正社員」はもちろん、「契約社員」「派遣社員」「パート」など雇用形態を問わずもらえるので、早めに申請手続きを済ませましょう。

傷病手当金の申請方法

傷病手当金の申請方法ですが、「傷病手当金支給申請書」に必要事項を記入し、加入の健康保険(保険組合・協会けんぽ)に提出することで手続きは完了します。

具体的な申請の流れについては下記を参考にしてください。

  1. 会社にケガ・病気により長期間働けない旨を伝える
  2. 傷病手当金支給申請書を取り寄せる
  3. 申請書の「被保険者記入用」の欄に必要事項を記入する
  4. 医師・人事部に申請書の必要な欄を記入してもらう
  5. 加入の健康保険に申請書を提出する(人事部に任せればOK)

傷病手当金支給申請書ですが、保険組合の場合は「会社の健康保険担当部署」にお願いすれば郵送してくれます。協会けんぽの場合は「HPからダウンロード可能」です。

申請書は4枚1組になっているので、必要箇所を担当者に記入してもらいましょう。

  • 被保険者記入用:2枚 ⇒ 被保険者(休職する人)が記入する
  • 事業主記入用:1枚 ⇒ 人事部に記入してもらう
  • 療養担当者記入用:1枚 ⇒ 医師に記入してもらう

申請書に「療養のため休んだ期間」という欄があるはずですが、こちらは傷病手当金の支給日数になります。「公休日も含めた日数」になるので注意してください。

また、仕事内容は具体的に記入しましょう。「事務員」「会社員」と書く方が多いですが、「経理担当事務」「Web系プログラマー」などと記載するのが良いです。

申請書の記入が終えたら、あとは人事部に任せればOK。申請後は審査が行われ、支給が決まると、申請書に書いた住所宛てに「支給決定通知書」が送られてきます。

ただし、傷病手当金にも注意すべき落とし穴があります。次の章をご覧ください。

事前に知っておきたい傷病手当金の落とし穴

病気で働けない際に心強い味方となる「傷病手当金」ですが、実は落とし穴も多く潜んでいます。中でも特に注意しておきたいのが下記の5つです。

  • 収入が減少することに変わりはない
  • 社会保険料を差し引いた額が支給される
  • 休職中は会社に病状報告をする必要がある
  • 人間関係・キャリア形成に影響を与えることも
  • 申請から振込までに1~2ヶ月程の期間がかかる

受給者の間でよく言われがちなのが、「想像以上に支給額が少ない」ということ。

休職中は給与が2/3に減るうえ、「資格手当」「地域手当」などは支給されません。また、働いているときと同じ額の「社会保険料」を納めなければなりません。

そのため、実際に受け取れる金額は、期待しているよりも少なくなりがちです。

さらに、申請から振込までに1~2ヶ月程がかかることにも注意が必要。書類に不備があったり、会社の申請が遅れると、3ヶ月以上を要すことも珍しくありません。

そんな状況の中で、下記のような生活費を支払っていく必要があります。

【休職中にかかりそうなお金】

項目平均生活費 / 月(4人家族の場合)
家賃5~10万円
食費約8万円
電気・ガス・水道代約3万円
通信費約2万円
医療費約1万円
教育費・学費約4万円
交通費・自動車維持費約3万円

もし、借金を背負っている状況なら「傷病手当金」だけでは限界があるはずです。返済が追いつかず滞納状態となり、利息でさらに返済額が増えることになります。

そんな方は「借金救済制度」を利用するのがおすすめです。たった2~3ヶ月で借金問題を解決できる可能性があるので、肉体的にも精神的にも負担はかかりません。

借金地獄に陥ってしまう前に、今背負っている借金を整理しておきましょう。

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